『ユディト正史』より『翠緑回帰』抜粋。
"懐かしき鳥篭失はれてのち、過去は動き出さんとし。
穹窿
《
きゅうりょう
》
の
下
《
もと
》
、雛は旅立たん。
其の身守りし、殻が
高庇
《
こうひ
》
の喪失を機に。
片手の鬼籍に道を示され、安寧破りしものを求めるも、
幼き羽未だ飛ぶに足らず、古巣へ帰らん。
其の地で雛は風を得、再び立つ。
最も罪抱へし者に
柴灯
《
しとう
》
託され、
彼
《
か
》
の海へ。
血の起点、感情が根源の地へと導かれるままに。"
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私を旅立たせまいとしたものが無くなった。
失った加護はとても大きく、幼い私は過去に縋る他は無い。
そして此の血と、それに纏わる感情が始まったあの故郷へと還るのだ。
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古文・漢文は得意科目でしたが、上は結構間違っているかと。
見逃して下さりませ……。
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